脂肪肝を食事で改善する方法|看護師が教える肝臓をいたわる食べ方

予防食・健康食事

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この記事でわかること

  • お酒を飲まなくても脂肪肝になる理由
  • 肝臓に脂肪がたまりやすい食習慣
  • 見直したい食事のポイント5つ
  • 1日の食事の組み立て方、飲み物の選び方、受診の目安

「お酒を飲まないのに脂肪肝」は珍しくない

「お酒はほとんど飲まないのに、健診で脂肪肝と言われた」。こうした声は、少なくありません。脂肪肝は、アルコールだけが原因ではないからです。

お酒をあまり飲まない人の脂肪肝は、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)と呼ばれてきました(最近は「MASLD」という呼び方も使われます)。糖質のとりすぎ、運動不足、内臓脂肪の増加などが関わると考えられています。

初期は自覚症状がほとんどありません。ただ、放置すると、肝炎や肝硬変に進む場合もあります。食事や生活習慣を見直すことが、対策の基本です。この記事では、脂肪肝の食事を全体から整理します。

脂肪肝とは

肝臓に、中性脂肪が多くたまった状態です。正常な肝臓にも、少量の脂肪はあります。診断は、腹部エコーなどの画像検査と、血液検査(AST・ALT・γ-GTPなど)をもとに、医師が行います。ご自身の結果の意味は、医師に確認してください。

肝臓に脂肪がたまりやすい要因

  • 糖質のとりすぎ:使われなかった糖質は、肝臓で中性脂肪に変わる
  • 果糖の多い飲み物:清涼飲料水や果汁ジュースは、肝臓で中性脂肪になりやすいとされる
  • 内臓脂肪の増加:運動不足や、座りっぱなしの生活で増えやすい
  • アルコール:量が多いと、肝臓に脂肪がたまりやすくなる
  • 夜遅い食事・間食の習慣:エネルギー過多につながる

食事で見直したい5つのポイント

① 甘い飲み物を見直す

清涼飲料水・果汁100%ジュース・甘い缶コーヒー・乳酸菌飲料などは、糖分を手軽にとれてしまいます。まず、水・麦茶・無糖のお茶に置き換えてください。見直しの、最初の一歩として取り組みやすい項目です。

② 主食を、質と量で整える

糖質をゼロにする必要はありません。白米や白いパンを、玄米・雑穀米・もち麦入りのごはんに置き換えると、食物繊維が増えます。茶碗1杯(150g前後)を目安に、夜の量は控えめにしてみてください。

③ 青魚を、週に数回

サバ・イワシ・サケなどに含まれるEPA・DHAは、脂質の代謝に関わる成分です。サバ缶やイワシ缶なら、手間がかからず続けやすくなります。塩分の少ない水煮タイプなどを選ぶとよいでしょう。

④ 食物繊維を、毎食足す

海藻・きのこ・野菜・豆類・納豆などは、食後の血糖値の上がり方をゆるやかにする助けになります。もずく酢やわかめの味噌汁を、毎食1品足すところから始めてください。詳しくは、水溶性・不溶性食物繊維の違いをご覧ください。

食事で足りない日は、補助として、食物繊維を含む食品を使う方法もあります。食事の代わりにはなりません。

⑤ たんぱく質を、毎食とる

卵・魚・肉・豆腐・納豆などを、毎食1品。極端なダイエットで、たんぱく質まで減らすのは避けてください。ただし、腎臓や肝臓に病気があり、食事の指示を受けている方は、主治医の指示を優先してください。

悪化させやすい食習慣

習慣肝臓への影響
果汁ジュース・清涼飲料水果糖が、中性脂肪になりやすい
アルコールの毎日の摂取肝臓の負担になる
白米の大盛り・おかわり余った糖質が、中性脂肪になりやすい
菓子パン・お菓子の間食糖質と脂質に偏りやすい
夜遅い食事エネルギーが、使われにくい

1日の食事の組み立て例

  • 朝食:玄米や雑穀のおにぎり、卵料理、わかめと豆腐の味噌汁、無糖ヨーグルト
  • 昼食:鮭などの焼き魚定食、ほうれん草のおひたし、きのこの味噌汁
  • 夕食:蒸し鶏、ひじきの煮物、ブロッコリーのサラダ、雑穀ごはん(少なめ)、もずく酢
  • 間食:ナッツ少量、ゆで卵、無糖ヨーグルト

飲み物の選び方

飲み物考え方
水・麦茶・無糖のお茶基本にしやすい
牛乳・豆乳たんぱく質の補給に(飲みすぎには注意)
果汁100%ジュース果糖が多い。頻度と量を控えめに
清涼飲料水・甘い缶コーヒー糖分が多く、習慣的な摂取は避ける
アルコール量と頻度を、医師と相談しながら控える

3か月の進め方

  • 1か月目:減らす:甘い飲み物と、間食のお菓子を見直す。アルコールの頻度を下げる
  • 2か月目:足す:青魚を週に数回。毎食、海藻・野菜・きのこを1品足す
  • 3か月目:整える:食べる順番(野菜→たんぱく質→主食)と、食後の散歩などの運動を足す

数値の変化は、血液検査や、腹部エコーで確認します。全部を一度に変えようとせず、1つずつ足していくのがコツです。血糖値の下がり方など、関連する食事は、血糖値を下げる食事、コレステロールを下げる食事にまとめています。

現場で感じる、食事のパターン

健診で指摘を受けた方に、普段の飲み物や間食を伺うと、次のような傾向が見られることがあります(あくまで現場での印象で、個人差があります)。

  • 水の代わりに、甘い飲み物や缶コーヒーを毎日飲んでいる
  • お酒は飲まないが、お菓子や菓子パンが多い
  • 夕食が遅く、そのまま寝てしまう

脂肪肝は「沈黙の臓器」の病気と言われ、痛みなどの症状が出にくいため、放置されがちです。数値や画像で、分かっている今のうちに見直すことに意味があります。

こんなときは受診を

  • 健診で、AST・ALT・γ-GTPが高いと指摘された
  • 右上腹部の違和感や痛みがある
  • 皮膚や白目が黄色くなる(黄疸)
  • 食事を見直して数か月たっても、数値が改善しない

このような場合は、自己判断で様子を見ず、内科や消化器内科に相談してください。

まとめ:脂肪肝の食事は「減らす・足す・整える」

  • 減らす:甘い飲み物・間食のお菓子・アルコール・夜遅い食事
  • 足す:青魚・海藻・きのこ・野菜・毎食のたんぱく質
  • 整える:主食の質と量、食べる順番、食後の散歩

まず、甘い飲み物を水かお茶に変えるところから始めてみてください。

よくある質問

Q. お酒を飲まなくても、脂肪肝になりますか?
A. なります。糖質のとりすぎ、運動不足、内臓脂肪の増加などが関わります。

Q. 食事を変えると、どのくらいで改善しますか?
A. 個人差があります。数か月続けて、検査で確認する方が多いです。医師の指示に従ってください。

Q. 果物は、食べないほうがよいですか?
A. 食物繊維やビタミンもとれるため、ゼロにする必要はありません。ジュースより、果物そのままを、少量にしてください。


この記事を書いた人:いっしん(准看護師10年以上・元居酒屋オーナー)
専門:予防医学・食事療法
運営:yoboshoku.com
※本記事は医療行為や診断を目的としたものではありません。症状のある方は医療機関にご相談ください。

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