更年期の不調を食事で和らげる方法|看護師が教えるホルモンバランスを整える食べ方

予防食・健康食事

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この記事でわかること

  • 更年期の不調が起きる仕組み
  • 症状を和らげる食べ物と、食べ方のポイント
  • 症状別の食べ物と、悪化させやすい食習慣
  • 1日の食事の組み立て方と、受診の目安

「更年期は我慢するしかない」と思っていませんか

ほてり・イライラ・疲れやすさ・眠れない・体重の変化。更年期の症状は人によってさまざまです。「年齢だから仕方ない」と我慢している方も少なくありません。

食事だけで症状がなくなるわけではありません。ただ、食事や生活習慣を見直すことで、つらさが和らぐ方もいます。この記事では、更年期の食事を全体から整理します。体重の変化が気になる方は、更年期に太りやすくなる理由と食事もあわせてご覧ください。

更年期の不調が起きる仕組み

更年期は、一般的に閉経をはさんだ前後5年ほど(45〜55歳ごろ)を指します。この時期は、卵巣から分泌されるエストロゲン(女性ホルモン)が大きく変動し、減っていきます。

エストロゲンは、血管・骨・自律神経・皮膚など、全身に関わっています。そのため、減ることで次のような症状が出ることがあります。

  • ほてり・急な発汗(ホットフラッシュ)
  • イライラ・気分の落ち込み
  • 眠りの浅さ・不眠
  • 骨密度の低下
  • コレステロールや血圧の上昇
  • 体重の増加(特にお腹周り)

症状の出方や強さには、個人差があります。

更年期の食事で意識したい5つの食べ物

① 大豆製品(イソフラボン)

大豆イソフラボンは、エストロゲンに似た働きをするとされる成分です。大豆製品を日常的にとることは、更年期の食事の基本として、よく紹介されています。ただし、効果の感じ方には個人差があります。

  • 納豆(毎朝1パック)
  • 豆腐・厚揚げ
  • 豆乳(牛乳の代わりに)
  • 味噌汁、きなこ(ヨーグルトにかける)

とりすぎには注意:食品安全委員会は、食事全体で1日70〜75mg(アグリコン換算)を目安の上限としています。通常の食事で、納豆1パックと豆腐半丁をとる程度であれば、この範囲に収まります。サプリメントで上乗せする場合は、量を守り、医師に相談してください。

② 腸内環境を整える食べ物(エクオール)

大豆イソフラボンは、腸内細菌によって「エクオール」という物質に変わることがあります。エクオールを作れる人は、日本人では約半数とされています。作れるかどうかは、腸内環境も関わると考えられています。

  • 発酵食品(ヨーグルト・味噌・ぬか漬け)
  • 食物繊維(わかめ・きのこ・野菜・雑穀)

腸内環境を整える食べ方は、水溶性・不溶性食物繊維の使い分けで書いています。

③ カルシウムとビタミンD

エストロゲンには、骨を守る働きがあります。更年期以降は骨密度が下がりやすくなるため、骨の材料になる栄養素を意識してください。

  • カルシウム:牛乳・ヨーグルト・しらす・豆腐・小松菜
  • ビタミンD:鮭・いわし・きのこ・卵黄(カルシウムの吸収を助ける)

④ マグネシウム

マグネシウムは、神経の働きや筋肉の動きに関わるミネラルです。眠りやイライラが気になるときは、不足していないか見直してみてください。

  • わかめ・ひじき・めかぶ
  • アーモンド・カシューナッツ(食べすぎに注意)
  • 納豆・豆腐・玄米・雑穀米

⑤ 青魚(オメガ3脂肪酸)

サバ・イワシ・サケなどの青魚に含まれるEPA・DHAは、食事バランスを整える助けになります。缶詰なら手間がかからず、続けやすい食材です。週に数回を目安に、塩分の少ない水煮タイプなどを選ぶとよいでしょう。

症状別に取り入れたい食べ物

気になる症状見直したいポイント
ほてり・発汗大豆製品を日常にとる/アルコール・辛いもの・カフェインを控えめに
イライラ・不安発酵食品・ナッツ・バナナ/甘い物に偏らない
眠りの浅さ豆乳・豆腐・バナナ/就寝前のカフェイン・アルコールを避ける
疲れやすさたんぱく質・鉄分(小松菜・赤身肉)・ビタミンB群
骨が気になるカルシウムとビタミンD(小松菜・しらす・鮭・きのこ)
コレステロール・血圧青魚・食物繊維・減塩

これは、食事の見直しの目安です。症状の原因が更年期とは限らないため、気になる症状が続くときは、受診してください。

症状を悪化させやすい食習慣

習慣気をつけたい理由
甘い飲み物・お菓子の習慣的な摂取血糖値が乱高下しやすく、体重も増えやすい
アルコールの毎日の摂取ほてりや睡眠の質に影響することがある
カフェインのとりすぎほてりや不眠を感じやすくなる人がいる
塩分のとりすぎ更年期以降は、血圧が上がりやすい
たんぱく質の不足筋肉量が減り、疲れやすくなる

1日の食事の組み立て例

  • 朝食:納豆ごはん、わかめの味噌汁、無糖ヨーグルト
  • 昼食:サバ缶や焼き魚の定食、ほうれん草のおひたし、雑穀米
  • 夕食:鮭の塩焼き、豆腐と小松菜の炒め物、きのこのソテー
  • 間食:アーモンド少量、きなこヨーグルト

全部を一度にそろえる必要はありません。まず、朝食に納豆か豆乳を足すところから始めてみてください。

現場で感じる、食事のパターン

更年期の症状を相談される方に、食事の内容を伺うと、次のような傾向が見られることがあります(あくまで現場での印象で、個人差があります)。

  • 大豆製品を、あまり食べていない
  • 甘いものでストレスを解消している
  • 睡眠が浅く、カフェインで乗り切っている

食事を見直して、つらさが軽くなる方もいます。ただし、症状が重い場合は、ホルモン補充療法などの医療的な選択肢もあります。食事の見直しと、医療の相談を、あわせて考えてください。

こんなときは受診を

  • 症状が強く、日常生活に支障がある
  • 気分の落ち込みや強い不安が続く
  • 不正出血がある
  • 骨折しやすくなった
  • 食事を見直して数か月たっても、改善しない

このような場合は、婦人科や更年期外来で相談してください。服薬や治療中の方は、食事を大きく変える前に、主治医に確認してください。

まとめ:更年期の食事は「足す・整える」

毎日意識したいこと

  • 納豆・豆腐・豆乳など、大豆製品を1日2〜3品
  • 発酵食品や食物繊維で、腸内環境を整える
  • カルシウムとビタミンDで、骨を守る
  • 青魚を、週に数回

控えめにしたいこと

  • 甘い飲み物・お菓子の習慣的な摂取
  • アルコール・カフェインのとりすぎ

更年期は、「我慢するだけの時期」ではありません。食事・睡眠・運動と、必要なら医療の力も借りて、無理のない形で整えてください。

よくある質問

Q. 大豆製品は、毎日とってよいですか?
A. 通常の食事で、納豆や豆腐をとる程度であれば、問題ないとされています。サプリメントで上乗せする場合は、量を守り、医師に相談してください。

Q. 食事を変えると、どのくらいで変化を感じますか?
A. 個人差があります。数週間から数か月、続けて様子を見る方が多いです。変化がなくても、続けること自体は、体の土台づくりにつながります。

Q. 更年期かどうか、分からないときは?
A. 似た症状が、ほかの病気で起きることもあります。自己判断せず、婦人科で相談してください。


この記事を書いた人:いっしん(准看護師10年以上・元居酒屋オーナー)
専門:予防医学・食事療法
運営:yoboshoku.com
※本記事は医療行為や診断を目的としたものではありません。症状のある方は医療機関にご相談ください。

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